
朝起きたとき、目がひどく乾いている、痛みや充血が気になるという経験をしたことはありませんか。十分に眠ったはずなのに目の調子が悪い場合、実は睡眠中に目が開いてしまっていることが原因かもしれません。成人の5%が睡眠中に目が開いているという報告があり、意外と多くの人に起きている現象なのです。
睡眠中に目が開いてしまう状態は「兎眼(とがん)」と呼ばれています。ウサギは夜に目を開けたまま眠るという昔の誤解が由来となった名称です。この状態が起きる主な原因のひとつが、まぶた周りの筋肉の弱さです。目の構造や既往歴によるものもありますが、加齢によって筋肉が衰えることや、過度な飲酒、睡眠が浅いことなども関連しているとされています。自分では気づきにくいだけに、原因を知らないまま毎朝目の不調を感じている方も多いのではないでしょうか。
目が開いたまま眠ることの主な影響は、目の乾燥です。まぶたが閉じていないと涙が蒸発し続け、角膜が乾いてしまいます。その結果、朝起きると目が乾いてごろごろする、痛みを感じる、充血しているといった症状につながります。特に冬の乾燥した時期はこの影響が出やすく、暖房による室内の乾燥も重なってより症状が強く出ることがあります。
対策としては、目の構造や疾患が原因でない場合、いくつかの方法が有効です。まず保湿という観点から、夜用の目薬ジェルや眼軟膏を就寝前に使用することで、睡眠中の目の乾燥を防ぐことができます。通常の目薬より粘度が高く、長時間潤いをキープしやすいため、乾燥が気になる方に特に効果的です。またアイマスクで目を密閉することも、乾燥を防ぐ簡単な方法のひとつです。睡眠中の目への直接的な乾燥を防ぐだけでなく、光を遮断することで睡眠の質向上にもつながります。
さらに原因へのアプローチとして、過度な飲酒を避けることも大切です。アルコールは筋肉の緊張を弱める作用があり、まぶた周りの筋肉にも影響して目が開きやすくなることがあります。飲酒の機会が多い方は、就寝前の飲酒量を控えるだけでも改善につながるかもしれません。
朝の目の不調が続いている方は、一度睡眠中に目が開いていないかを確認してみることをおすすめします。家族やパートナーに眠っているときの目の状態を確認してもらうのが最も確実な方法です。症状がひどい場合や、市販の対策では改善が見られない場合は、眼科などの医療機関への相談を検討してください。毎朝すっきりと目覚めるためにも、目のケアを睡眠習慣の一部として取り入れてみてはいかがでしょうか。