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2025.07.20
コラム

睡眠コラム|無意識に目をこすってしまうのは、体が眠気と戦っているサイン⁈

眠くなるとつい目をこすってしまう、という経験は誰にでもあるのではないでしょうか。会議中や授業中、読書をしているときなど、睡魔に襲われると自然と手が目元に向かってしまいます。なんとなくの癖だと思っていたこの動作ですが、実は脳と神経の働きと深く関係していることがわかっています。

目の周りには、顔の感覚を脳に伝える「三叉神経」という神経が通っています。この神経はまぶたや目の周囲にも分布しており、刺激を受けると涙を流したり、一時的な覚醒反応を引き起こしたりすることが知られています。目をこするという動作は、まさにこの三叉神経を直接刺激する行為にあたります。つまり眠くなったときに目をこするのは、無意識のうちに三叉神経を刺激して覚醒しようとしている体の反応だと考えられているのです。

なぜ体はそのような反応をとるのでしょうか。眠気が高まると脳の覚醒レベルが下がり、集中力や注意力が低下してきます。そのような状態で体は外部からの刺激を利用して覚醒度を一時的に引き上げようとします。目をこするという動作によって三叉神経が刺激され、その信号が脳に届くことで一時的に目が覚めるような感覚が生まれるのです。眠気に抗うための、体が自然と編み出した応急処置ともいえます。

ただしこれはあくまでも一時的な覚醒効果であり、眠気そのものを解消するわけではありません。また人間を対象としたこの分野の研究はまだ限定的であり、メカニズムの詳細については今後さらなる研究が必要とされています。

目をこする以外にも、覚醒のための無意識な動作は存在します。代表的なものがあくびです。あくびも眠気を感じたときに体が自動的に行う覚醒のための生理的な反応であり、目をこする動作と同様に体が眠気に抗おうとしているサインのひとつです。これらの動作に共通しているのは、意識して行っているわけではないにもかかわらず、生理学的に理にかなった反応であるという点です。体は意識よりも先に、眠気への対処を始めているのです。

眠くなると目をこするというごく日常的な動作のなかに、脳と神経の精巧な仕組みが隠されていることは、改めて考えると驚きではないでしょうか。体は私たちが気づかないうちに、さまざまな手段を使って覚醒を保とうとしています。しかし、こうした体の反応はあくまでも応急的なものです。目をこすりたくなるほどの強い眠気を感じているときは、体が十分な睡眠を求めているサインでもあります。一時的な覚醒に頼り続けるのではなく、根本的な睡眠の質と量を見直すことが、長い目で見た健康への近道です。

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