
年末年始はどうしても食べ過ぎてしまいますよね。おいしいものが溢れ、お酒の席も増え、気づけば食べ過ぎてしまった…という経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。実はその食べ過ぎ、睡眠によって軽減することができます。睡眠不足は食欲に関わるホルモンの分泌に影響を与えるからです。今回はそのホルモン分泌について解説します。
まず、食欲に関係する2つのホルモンを知っておきましょう。
①グレリン:食欲を亢進するホルモンで、「食欲ホルモン」とも呼ばれています。
②レプチン:食欲をコントロールするホルモンで、「食欲抑制ホルモン」とも呼ばれています。
この2つのホルモンのバランスが、私たちの食欲を大きく左右しています。
では、睡眠不足になるとこのバランスはどう変化するのでしょうか。8時間睡眠と5時間睡眠を比較した研究によると、8時間しっかり眠った場合は、食欲ホルモンであるグレリンの分泌量が14.9%低下し、食欲抑制ホルモンであるレプチンの分泌量が15.5%上昇することが分かっています。つまり、十分な睡眠を取ることで食欲が抑制されやすくなり、食べ過ぎを防ぐ方向に働くのです。反対に睡眠が不足すると、食欲が増しやすく、満腹感を感じにくい状態になってしまいます。
さらに、睡眠不足は代謝にも影響を及ぼします。睡眠不足になると基礎代謝が減少することが分かっており、研究によると4時間睡眠になると基礎代謝量が2.6%減少するとされています。基礎代謝が下がると、同じ食事量でも太りやすい体の状態になってしまいます。食べ過ぎているわけではないのに体重が増えてしまうという方は、睡眠不足による代謝の低下が一因となっている可能性もあります。
これらを踏まえると、年末年始に太りやすくなる理由が見えてきます。夜更かしによる睡眠不足が続くと、ホルモン分泌の変化によって食べ過ぎやすくなり、さらに基礎代謝も低下します。そこにおいしいものが溢れる環境や、運動量の減少が重なることで、体重が増えやすい状況が出来上がってしまうのです。「年末年始はなぜか太ってしまう」という経験には、こうした睡眠と体の仕組みが深く関わっていたのです。
まとめると、当たり前のことではありますが、年末年始こそ規則正しい睡眠と運動を継続することが、食べ過ぎを防ぐことにつながります。ホルモンバランスを整え、代謝を維持するためにも、睡眠を疎かにしないことが大切です。楽しい年末年始を過ごしながらも、睡眠だけはしっかり確保することを意識してみてください。