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睡眠コラム|「また夜中にトイレで起きてしまった」の原因-睡眠の浅さかもしれない

夏の夜中にトイレで目が覚めてしまう、という経験はありませんか。「夜にたくさん水を飲んだから」と思いがちですが、実はそれだけが原因ではないことが研究からわかっています。

眠っている間、体にはトイレを我慢するための仕組みが働いています。睡眠中は抗利尿ホルモンが分泌されて尿の産生が抑えられ、また膀胱の感覚も鈍くなることで、起きている間より多くの尿を溜めておくことができます。ところが眠りが浅くなると、この仕組みが崩れてしまいます。2025年のノナカらの研究では、眠りが浅いと感じている人は夜中にトイレに行く頻度が1.77倍になることが明らかになっています。夏の寝苦しい夜にトイレで目が覚めやすくなるのは、水分のとりすぎだけでなく、暑さによって睡眠が浅くなっていることも大きく影響しているのです。

さらに体の冷えすぎもトイレの原因になります。サエキらの研究によると、体が冷えすぎると膀胱が過敏になり、トイレに行きたいという感覚が生じやすくなることが示されています。エアコンの風が直接体に当たり続けたり、設定温度が低すぎたりすることで体が冷えてしまうと、夜中のトイレが増えてしまう可能性があります。暑い夜だからといって冷やしすぎには注意が必要です。

ただし夜中のトイレが気になるからといって、水分を控えすぎることは危険です。眠っている間、私たちは気づかないうちに汗をかき続けています。8時間の睡眠で失われる水分は約500ミリリットル、コップ2杯半にも相当します。水分を極端に制限すると脱水や熱中症のリスクが高まるため、就寝前の水分補給は欠かせません。夜中のトイレ対策として水を飲まないという選択は避けてください。

夜中のトイレを減らすためには、水分を控えるよりも睡眠の質を上げることと、体を冷やしすぎない環境づくりが重要です。エアコンの風が直接体に当たらないよう向きを調整し、室温を冷やしすぎないことで体の冷えを防ぎましょう。また寝室の温度と湿度を適切に保つことで睡眠が深くなれば、夜中に目が覚める回数も自然と減っていくはずです。夏の夜の水分補給と睡眠環境、両方を整えることが快適な夏の眠りへの近道です。