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2026.09.27
コラム

睡眠コラム|「なぜか眠れない夜」は満月のせいかもしれない―月と睡眠の不思議な関係を解説

「今日はなぜか寝つけない」「いつもより眠りが浅い気がする」そんな夜が続いているとき、体調でも気分でもないのに眠れない原因として、意外なものが関係しているかもしれません。それが「月」です。満月と睡眠の関係は、科学的な研究によっても少しずつ明らかになってきています。

米ワシントン大学などが約560人を対象に行った調査では、満月の3〜5日前になると、調査対象者全員で寝つきが遅くなり、睡眠時間が短くなる傾向が確認されました。特定の人だけでなく、幅広い対象者に共通して現れたこの変化は、偶然とは考えにくい結果です。

さらに別の研究では、満月の頃は深い眠りに関わる脳の活動が約30%減少したことが報告されています。寝つきに約5分、睡眠時間は約20分も短くなったというデータも示されており、満月が眠りの質そのものにも影響を与えることが示されています。20分という差は一見小さく感じるかもしれませんが、毎月の満月のたびにこうした変化が起きているとすれば、積み重なる影響は無視できません。

この2つの研究が興味深いのは、アプローチがまったく異なる点です。ひとつは実際の行動、つまり睡眠時間や就寝時刻という「外から見える変化」を調べた研究、もうひとつは脳波という「体の内側の変化」を調べた研究です。方法もデータの取り方も異なるふたつの研究が、同じ結論に行き着いたということは、月と睡眠の関係が偶然ではない可能性をより強く示しています。

ではなぜ満月に近づくと眠りが浅くなるのでしょうか。実はこの理由はまだ完全には解明されていません。「満月前は夜空が明るくなるから光の影響があるのではないか」という説もあれば、「月を直接見ていなくても眠りが変わることから、体内に月のリズムを感知する仕組みがあるのかもしれない」という仮説も提唱されています。潮の満ち引きを生み出す月の引力が、人間の体内にも何らかの影響を与えているという考え方もあります。しかし現時点では、どれもまだ仮説の域を出ていません。

解明されていないからこそ、この分野の研究はこれからが面白いともいえます。人類が何千年もの間、月と体調の関係を経験的に感じてきたことが、現代の科学によって少しずつ裏付けられていくかもしれないのです。

次に「なぜか眠れない夜」が続くとき、カレンダーで月の満ち欠けを確認してみてください。もし満月が近ければ、それが原因のひとつかもしれません。眠れないことへの焦りが和らぐだけでも、少し気持ちが楽になるのではないでしょうか。

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